東洋医学

東洋医学鍼灸の特色

東洋医学鍼灸の特色

患者さんに、「鍼灸はどんな治療法なのですか?」と聞かれることがあります。
東洋医学を重きに置く鍼灸治療の特色をまとめてみました。

自然医学

一年の季節の変動は体調の異常を起こしやすくなります。
冬に睡眠不足が続くと、春眠暁を覚えずの例え通り、春になっても眠気でウトウトしてしまいます。夏に冷たいものを飲みすぎたり体を冷やし過ぎると、食欲の秋になっても胃腸の調子が良くなりません。

東洋医学鍼灸は、人間も自然の一部と考え、季節の変動に沿った治療を行います。

心身一如の医学

“五臓六腑に染み渡る”といいますが、正確には肝・胆、心・小腸、心包・三焦、脾・胃、肺・大腸、腎・膀胱の六臓六腑といいます。
更に「五志」といって肝は怒、心は笑、脾は思、肺は憂、腎は恐というように、内臓と精神活動の関係を密接にとらえています。肝臓を悪くすると怒りやすくなり、怒りやすい人は肝臓を悪くすると考えられています。

バランス医学

本来、四つ足動物である人間が二本足で直立歩行するようになって、バランスが崩れやすくなりました。腰痛、肩凝り、冷えのぼせ、内臓下垂、立ち眩みなどは、二本足で立った人間の宿命の病気です。バランスの崩れは、上下・左右・前後だけでなく、上下肢の交叉(右足が前に出る時は、左手が前に出る)にも出ます。例えば右膝が痛い時に左手のツボに治療を行うと、右膝の痛みが軽減します。鍼灸の治療は、四つ足への原点回帰になります。

体表医学

鍼灸は、体表表面のツボ(経穴)に、鍼やお灸をして病気を治します。
鍼は深く刺すというイメージがありますが、すべての病気や症状は必ず体表に圧痛などの反応を現します。
例えば、胃が痛むときにお腹を押してみると痛い場所がわかります、これを内臓―体壁反射といいます。また、経絡の名称には必ず臓腑の名前を冠しています。これは経絡が体表だけでなく、体内深くの内臓までつながっていることを示しています。
従って、体表の反応に治療をして、反応を緩解することで病気は改善します。

経絡は電車の路線と同じ

経絡は、前述した六臓六腑のとおり、主に12本の経絡があります。

経絡は電車などの路線図に似ています。旅行に行く際に、あっちも行きたい、こっちも行きたいというときに鉄道やバスの路線図を見て、効率よく○○線のどこで何時に乗り換えるかを確認します。治療もあっちこっち具合が悪い時に、効率よく経絡を組み合わせてお体全体を治せるツボ選びをします。

 

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